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RとRコマンダー,改変Rコマンダーについて

 RコマンダーはRを基盤とした統計解析ツールです.
 RまたはR言語とは,様々な数理的解析を可能とした開発言語で,その操作にはコマンドラインを利用する必要があります.従って,コマンドを扱える知識がないと操作できないという弱点がありました.
 
Rコマンダーは,そのRに追加するオプション(パッケージといいます)で,コマンドを使用せず,マウスによるメニューの操作で解析を可能としています.
 
Rコマンダーのメリットは,無償であることです.また,無償でも世界的に統計学者をはじめとして様々な学術分野で頻用されており,その信頼性は世界トップレベルといわれます.
 無料配布されているパッケージを追加していくと,ほとんどの統計手法は可能となるメリットもあります.
 
デメリットは,操作がやや煩雑であることです.慣れるのに少し時間がかかります.また,市販のソフトと異なって,動作が安定しないときもあります.まれに,突然,フリーズしたり終了したり,インストールがスムーズにいかないなどのトラブルもあります.しかし,いったん正常動作してしまうと,その後トラブルは滅多にありません.
 近年は,Rコマンダーにいくつかの統計手法を追加したものが見られるようになってきました.
改変Rコマンダーは,編著者がRコマンダーに統計手法を追加して改変したものです.できるだけ,よく使う手法を組み入れて操作しやすくしてあります.ただし,プログラムの専門家ではありませんので,結果の見苦しい点はあります.
 改変Rコマンダー以外にも,Rコマンダーを改変して配布しているものがいくつかありますが,それぞれで使用しているパッケージが異なるとか,パッケージ内のオプション設定を独自に設定したり,時には作成者のプログラムによる解析も含まれています.
 以上をわきまえて使用すれば,無償で高い性能の統計ソフト R を使用できる環境にありますので,活用する価値はあると思います.

インストールについて

 Rコマンダーを使用するためには,先にRをインストールします.Rをインストールして,パッケージオプションであるRコマンダーを追加でインストールします.
 
改変Rコマンダーを使用したいのであれば,全く別のインストール作業となりますので,以下を参照してください.しかし,基盤となるRは(バージョンの違いがありますが)共通ですので,計算の精度が劣るとか,間違っているということはありません
 Rコマンダーの使用は初めてで,下記を見る限り独力ではできそうにないときは,改変Rコマンダーが便利です.
 本書でも作業手順は説明していますが,ホームページ(HP)リンク等の参照が便利なので,WEBを利用して解説します.

RとRコマンダーのインストール
(基本的な解析だけでよい場合;Windows&MacOS対応)

 煩雑に見えますが,順を追って作業すれば確実にインストールできます

@まずはRのインストール(Windows&MacOS対応)

 まず,CRANのR配布ページに行きます.
 Windows OSか,MacOSを選びます.
 もし,
Windowsなら「base」というところをみつけてクリックし,さらに「Download R 〇.〇.〇 for Windows」をクリック〇は数字が該当します.頻繁にバージョンアップするので数字は随時変わりますが気にしないでください)すると,インストールファイルのダウンロードが始まります.
 もし
Macであれば,R-〇.〇.〇.pkgのようなところを見つけてクリックするとダウンロードが始まります.
 
Windowsなら,ダウンロードしたファイルをダブルクリックすればインストールが始まります.基本的には何も考えずに,すべて「はい」「次へ」などをクリックし続ければ,インストールが終了します.
 
Mac OSも同様に行えますが,ひと手間かける必要があります.「XQuartz」というソフトもインストールする必要があります.XQuartzはhttps://www.xquartz.org/からダウンロード可能ですので,これもインストールしておいてください.
■ 
何も考えずに,すべて「はい」「続ける」などをクリックし続ければ,インストールが終了します.
 Rのインストール作業は,こちらや,こちらも参照できます.ネット上でキーワード「Rのインストール」で検索すると,たくさん出てきますので,理解しやすいページを参照してもらっても構いません.
 以上でRのインストールは完了です.インストール完成したRのアイコンをクリックして起動してみましょう.

AつぎにRコマンダー(パッケージ)の追加(Windows&MacOS対応)

■ RにRコマンダーを追加します.WindowsでもMacでも行う必要があります.パソコンはネットワークに接続されている必要があります.
●Windowsの場合
■ インストールしたRを起動します.
方法@
 Rのコマンドプロンプト(赤字の[>|])のところに
 install.packages("Rcmdr")
をコピー&ペースト
して,enterキーを押してしてください.何かダイアログボックスが出現するので[OK]ボタンをクリックします.
方法A

■ 上メニューの[パッケージ]から[パッケージのインストール]を選びます.
■ [Secure CRAN mirros]のダイアログボックスで,[Japan(Tokyo)]を選んで[OK]をクリックします.一番上の[ 0-Cloud[https] ]でも構いません.
■ [Packages]のダイアログボックスから,下にスクロールしていき,[Rcmdr]を探して選び,[OK]
をクリックします.インストールが始まります.[質問]のようなダイアログボックスが出るので,全て[はい]をクリック.
方法@&方法Aの続き
■ コマンドが勝手に入力されていきますので,動作が終わるまで( の待機状態になるまで)操作せずに置いてください.
■ コマンドプロンプト(赤字の[
>|])をクリックしてから,半角で
      
library(Rcmdr)
※赤字部分をここからコピーして,ペーストすれば楽です
と入力します.入力後,Enterキーを押します.
■ [Rcmdrが利用する次のパッケージがありません]のような警告のダイアログボックスが出ます.これに対しては[はい]をクリックします.
■ [無いパッケージをインストールする]というダイアログボックスで,[OK]をクリックします.
■ またインストールが始まりますので,少し待ちます.Rコマンダーのインストールが完了すると,新たにRコマンダーの画面が現れます.
■ Rコマンダーの終了時には,[R Console]の右上×で終了してください.
■ 以降のRコマンダーは,
毎回,Rを起動してから,
コマンドプロンプト(赤字の[
>|])をクリックし,半角で
      
library(Rcmdr)
(※赤字部分をここからコピーして,ペーストすれば楽です)
と入力し,Enterキーを押して起動します.

●Macの場合
■ インストールしたRを起動します.
方法@
 Rのコマンドプロンプト(赤字の[>|])のところに
 install.packages("Rcmdr")
をコピー&ペースト
して,enterキーを押してしてください.何かダイアログボックスが出現するので[OK]ボタンをクリックします.
方法A

■ Rメニューの[パッケージとデータ]から[パッケージインストーラー]を選びます.
■ [Rパッケージインストーラー]のダイアログボックスで,検索部分に[Rcmdr]と半角で入力して(参照),Enterキーをクリックします
■ [Secure CRAN mirros]のダイアログボックス(参照)で,[Japan(Tokyo)]を選んで[OK]をクリックします.一番上の[ 0-Cloud[https] ]でも構いません.
■ Rcmdrで始まるパッケージの一覧が現れます.[Rcmdr]を選択し,右下にある[依存パッケージも含める]にチェックを入れます(参照).その後,[選択をインストール]ボタンをクリックします.
方法@&方法Aの続き
■ その後,インストールが始まり,Rコマンダーが勝手に起動することもあります.警告(参照)が出たら,[インストール]をクリックしてください.

■ 次回以降のRコマンダーの起動は,Windows と同様に毎回,まずRを起動して,コマンドプロンプト(赤字の[
>|])をクリックしてから,半角で
      
library(Rcmdr)
※赤字部分をここからコピーして,ペーストすれば楽です
と入力します.入力後,Enterキーを押して起動します.

改変Rコマンダーのインストール(様々な解析を行いたい場合)

●Windowsの場合
■ 
こちらをクリックして中ほどにある「★ダウンロードは以下から」のR3.6.3バージョン右の,「64bitOS」または「32bitOS&64bitOS」からファイル(MyProgram〇〇.exe)をダウンロードします(64bitか32bitかは,使っているPCのOSによって使い分けます.よくわからなければ「32bitOS&64bitOS」を選ぶ).
■ ダウンロードしたEXEファイルをダブルクリックしてください.解凍先を決めて,[解凍]ボタンをクリックします.
■ 解凍が始まりますので,そのまま待ってください.可能なら,解凍が終わるまで他のパソコンの作業は行わないでください(10分ぐらいはかかります).
■ インストール(解凍)先に,\MyProgram○○のようなフォルダ(〇は数字)ができます.
■ MyProgram○○フォルダ内のbinフォルダ→x64フォルダ内のRgui.exeというファイルを見つけます(PCが64ビットの場合).または,MyProgram○○フォルダ内のbinフォルダ→i386フォルダ内のRgui.exeというファイルを見つけます(PCが32ビットの場合).
■ その,Rgui.exeファイルを右クリックして,[送る]→[デスクトップ(ショートカットを作成)]を選択すれば,ディスクトップに起動用のショートカットができます.
■ 改変Rコマンダーの起動はディスクトップにある,そのショートカットアイコンをダブルクリックすれば起動します(1〜2分かかるときがあります).

●Macの場合
■ こちらから,ダウンロードしたファイルを解凍すればMSパワーポイントのファイル(もしくはpdfファイル)があります.そのファイルの内容に従ってインストールを進めてください.

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例題データのダウンロード

第7章のデータは以下からダウンロードしてください.
ダウンロード
解析については,第10章をご覧ください.


おわりに

以上で,RまたはRコマンダーのインストール作業は終了です.インストール手順の動画もあります.

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関連サイト

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